こんにちは、江南市すぎもと歯科・歯科衛生士の杉本です。
今年もあと1ヶ月余りとなりましたね、今年は寒さが厳しく、このところ記録を更新中のようですが、皆様いかがお過ごしですか?
風邪も流行っているようです。
風邪・インフルエンザの予防というと、うがい・手洗い・マスク・十分な睡眠・・などが、まず浮かぶと思いますが、実はそれだけでは不十分です。
毎日の丁寧な歯磨きでお口の中をきれいにしておくことが、とても大切なのです!
そして更に、インフルエンザだけでなく全身に関わるあらゆる病気も、歯周病が関係していることがわかっています!
虫歯や歯周病は、全身の病気に関わっているということもだいぶ知られてきたように思います。
最近の研究では、こうした病気のなかにはバランスのとれた食生活によって、症状の悪化を食い止められる可能性が出てきたものもある!とのことです。さらに、すべての虫歯・歯周病菌が悪さをするのではなく、特異な種類が元凶だとも分かってきています!
菌を全て根絶するのは難しいことかもしれませんが、生活習慣を見直し改善していくことは、少しずつでも取り組めることではないでしょうか。
毎日の正しい歯の手入れや定期的に歯科での健診を受けること、気になることがあれば早めに通院する事など、心がけ意識していきましょう!
興味深い実験結果があります。
脂肪分の多い食事を4週間与えて脂肪肝になったマウスに、歯周病菌を感染させ、さらに8週間続けて高脂肪の食事を与えてみたところ、計12週間後には、マウスの肝臓は線維化してしまうことが確認された!そうです。
ところが、歯周病菌を感染させた後でも、正常食を与えたマウスには肝臓に変化がみられなかった!というのです。
この実験結果により「歯周病菌と高脂肪の食事という組み合わせが、病気の進行に関わっていることが考えられる」とのこと。
生活習慣病対策が大切さが分かる結果ですね。
肝臓疾患の予防やや症状の進行を遅らせるには、歯周病を防ぐだけではなく、バランスのとれた食事や規則正しい食生活、適切な運動も大きく関与しているようです。
とはいえ、やっぱり歯の健康管理は大切なのです。
日本では100万~200万人の非アルコール性脂肪肝炎患者がいると推定されていて、一部は肝硬変に進行し、最悪の場合は肝臓がんになります。
患者10人の歯石を除去したり抗生物質で歯茎の炎症を抑えたりして治療すると、3カ月後には肝機能の数値がほぼ正常になったという報告もあるようです。
歯周病は、歯と歯茎の間の歯周ポケットが深くなっていますが、深くなる分 歯周病菌が歯肉に触れる面積が増えて、血液内に入りこむ確率が高くなります。
歯の健康は、おいしいものをいつまでも食べて長寿につなげる条件の1つといわれてきましたが、それだけでなく、これから は全身疾患の予防につなげるものとしても欠かせないものとなりました。
これまで以上に歯を大切にしていだけるよう、広く皆さんにお伝えしていきたいと思います!
「大阪大学 天野敦雄教授らの研究結果 参考」